こんにちは。松尾です。
「同じ時期に資格を取ったのになぜ、私は仕事が来ないのだろう。」と言う気持ち。
どうして、なぜ…。これがだんだん焦りになり、私は資格をとっても必要とされていないのではないかとネガティブなスパイラルに自分で陥る方がいます。ネガティブな気持ちになると折角、苦労をして取った資格でポジティブになるはずが、「自己アピールが下手なので資格を取ったことは他人には言っていない 」と、言う方もいらっしゃるようです。
ある大学で「あなたにとって、資格とは何ですか?」と問われて、ある建築関係の大学教授が、こう答えました。「資格とは、足の裏についたご飯粒です」このナゾカケ、ご存知の方も多いと思いますがなかなか言い得て妙なのです。 その心は?
「足の裏についたご飯粒は、取らないと(ネバついて)気持ちが悪い。しかし、取ってみても(汚いから)食べられるわけではない」。あー・・・と、遠い目をされた方もいるかもしれません。
その遠い目の先にはかかった時間なのか、費用なのか…。
1.資格取得の最近の傾向(アラサー世代は何が目的なのか)
「資格難民再生プロジェクト」の記事の中でも「合格までにつぎ込んだ、時間とお金と努力とプライド」について書かれているライターさんがいらっしゃいました。私も思わず、「うん、うん」と頷きながら読んでいました。ところで、皆さんは資格取得を目標にした自己投資の投資額はいくらまで可能でしょうか。
今年の3月にスクール情報誌「ケイコとマナブ」と資料請求&レッスン予約サイト「ケイコとマナブ.net」は、学び事・習い事の2014年度人気ランキングを発表しました。女性の1位は11年連続で「英語」(23.6%)、2位は5年連続の「ヨガ・ピラティス」(15.4%)、3位は3年連続の「家庭料理」(14.9%)。
雑誌の対象が20代から30代前半の女性をターゲットとしているため、前々回の『日経BIZアカデミー』とは少し違ったジャンルも登場しますが、圧倒的に「英語」人気は高いですね。英語を学ぶ理由は「海外旅行で使いたいから」という具体的なコミュニケーションを前提として学ぶ理由が多く増加傾向にあるそうですが、現時点では具体的に想定されていない、「転職や就職を有利にしたいため」という理由は減っているそうです。
このアンケート結果で上昇傾向が見られる資格は就職・転職を目的としたものや、生活の充実と同時に将来的に自宅での開業などが考えられるものなど、キャリアチェンジや自己投資を目的とした習い事が目立ちました。
またこの世代では趣味目的の習い事にかけられる1カ月あたりの金額は、「通うかどうかしっかり考えて決める金」は1万円がボーダーライン。2万円以上は「無理」との判断ですが、年々増加傾向にあります。
仕事や資格取得目的でかけられる目標達成までの総額は11万くらいまでとの結果がでていてこちらは少しずつ減額気味です。この情報は今後アラサー世代を中心とした内容の起業される事を検討されている方が入るようであれば、参考にしていただければと思います。
2.投資額はいったいどれだけかかったの?〜金は天下の回りもの〜
「資格取得にかかったお金」って言うと、専門学校の授業料、受験料、過去問題集代、参考書代などはすぐに思い浮かぶと思うのです。通常これが「資格取得にかかったお金」として言われている部分です。アラサー世代の「最髙11万円までなら・・・」のアンケート結果もこの部分です。専門学校の授業料はローンもくめるような時代になりましたので、月々の負担がそれほど高くないという方もいるかもしれません。
それだけではなく、専門学校までの交通費、資格習得後の勉強代、お昼代とか、スターバックスでの自習の時のコーヒー代なども含めて考えるとかなりの金額になっているのではないでしょうか。
折角の機会なのでそのつぎ込んだお金の事をもっとよく知る為に、ここでお財布の中身と相談をしてみる機会を持ってみませんか。と、いうのも今社会問題になっている「貧困女子」の中には、この資格系のローン破綻も年々増加傾向にあるからです。もちろん若い方々だけの問題ではありません。
資格合格したらを「なんとかなる」の気持ちでいると、つぎ込んだお金の回収はまず不可能です。
まずは自分の行動と照らし合わせながら、資格関連の投資額を冷静に見つめて定期的に振り返る習慣を身に付けて見るのも大事なことです。
よく、「資格が活かせなくても人との出会いがあったからそれで十分。お金じゃないわ」という話も耳にします。以前は私もその意見には大賛成!でした。でも、ある財界の方からこんなお話をうかがい、自己投資に対するマネーブロックが「ガクン」、と外れました。
皆さんも「金は天下の回りもの」という諺、ご存知ですよね。この諺は「金は天下の回り物とは、金は一箇所にとどまるものではなく、常に人から人へ回っているものだから、今はお金が無い人の所にもいつかは回ってくるという励まし。」と故事ことわざ辞典にのっていました。
この諺は実はかなり奥深い意味があり、「必要なところにお金を投資しなければ、まわり回って自分のところにお金が戻ってこない」と教えていただきました。つまり投資が不良債権どころか死に金になってしまうこともある事を示唆しているのです。そしてこの場合のお金は「人脈」も含まれています。
「必要なところにお金も自分自身も参加しなければ」
「まわり回って自分のところに、お金も人脈もやってきてはくれない」
という事になります。この人脈は本当に会うべき人をさすそうで、「わーい、飲み仲間が増えた!」という仲間作りではありませんので念のため。
資格合格後、ホッとしている間に資格を活かす自己研鑽を検討する中で、自己投資額との費用対効果を振り返って見てください。
「ありたい自分、なりたい自分、あたらしい自分」にキチンと自己投資できているのか、それも資格難民から脱出する第一歩になるかもしれません。
今回のタイトルは学生時代より敬愛する 国際コミュニオン学会名誉会長の鈴木秀子文学博士の言葉です。私もついつい、職場や、勉強会等同じような場所で同じようなメンバーと同じように時間を過ごすと「狎れ」がでてくるのを感じます。組織や社会だけでなく、自分自身の「心の中の狎れ」に対して、律していかなければ・・・と思いセレクトをさせていただきました。
松尾 規子
コメント