皆さん、こんにちは。中島です。
別の資格を持っていることによる優遇など、資格の裏ワザ・抜け道は結構あります。
ただ、裏ワザというだけあって、いつまでも使えるとは限りません。過渡期の措置であったり、不都合があったりで、なくなることがありますので、使う予定のある方は、確認を忘れずに……。
裏ワザの例
1級ボイラー技士の例で見てみます。細かい数字とかありますが、大雑把に。
まず、1級ボイラー技士の受験資格ですが、一般的なコースとしては、2級ボイラー技士取得後2年以上の実務経験でした。今は緩和され、2級ボイラー技士があれば、実務経験なしで受験することができるようになっています。ただし、免許申請の時には、実務経験の証明が必要です。つまり、免許取得のためには、試験合格+実務経験が必要なのは変わらないのですが、早めに試験受けられるようになりました。このことを知らない人が、まだ結構います。
さて、その1級ボイラー技士を取得するとどうなるでしょうか。
特級ボイラー技士の受験資格ができます。それから、ボイラー整備士を受験するときに免除科目があります(2級も同じ)。やや難しい資格とされている公害防止管理者(大気関係4種)というのがあるのですが、その資格を認定講習で取得することが可能となります。ただ、この講習会は受講できる人の優先順位があるので、申し込んだからといって受講できるとは限らないのが難点です。
あと、1級取得後5年以上のボイラー取扱いの実務経験があれば、ボイラー実技講習会の講師ができるようになります。
大学編入を検討
勉強を進めていくと、高度なことが学びたい、理論的に学びたいなどと思って、大学や大学院を検討する人もいると思います。最近は、通信制や夜間土日開講の大学・大学院が増えているので、社会人でも学びやすいです。その場合、最終学歴が高校卒業や専門学校卒業だと大学入学、短期大学卒業だと大学編入を考える人が多いと思います。
以前は、専門学校卒業生は大学3年の編入資格はなかったのですが、今では一定の要件を満たした専門学校卒業生は、4年制大学の3年への編入資格があります。
その要件は、
昭和51年(1976年)以降設置の専修学校専門課程で、当該校の修業年限が2年以上であること
課程の修了に必要な総授業時数が1700時間以上であること
試験等により成績評価を行い、その評価に基づいて課程修了の認定を行っていること
です。
4年間掛けて、じっくり学びたい人は別にして、早めに学士が取りたい人は、編入を検討してみるのも1つの手です。
大学院を検討
大学院を目指す人は、基本的には大学を卒業した人ですが、それ以外の人も見掛けます。短期大学や専門学校卒業者や大学中退者ですね。高校卒業者もいるかもしれません。
それは、大学院によっては、
本研究科において、個別の入学資格審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めたもので、平成○年3月末現在において22歳以上の者
などのような規定があるからです。
大学院に行きたいけども、学歴が足らないという方は、大学院に問い合わせてみてください。もしかしたら、同等の学力があると認められ、入学試験を受けることができるかもしれません。大学院によって対応が違いますので、A大学院が無理でもB大学院なら可能かもしれません。いや、同じ大学院でも研究科やコースによって対応が違うこともあります。
大学評価・学位授与機構
大学評価・学位授与機構の学位授与事業というのがあります。
機構では,短期大学及び高等専門学校の卒業者など,高等教育機関において一定の学習を修め,その「まとまりのある学修」の成果をもとに,さらに大学の科目等履修生制度などを利用して所定の単位を修得し,かつ機構が行う審査の結果,大学卒業者と同等以上の学力を有すると認められた方に対して,学士の学位を授与しています。
とのことです。
リンクを貼っておきます。
たとえば3年制の短期大学を出た人が、大学に編入した場合、卒業まであと2年掛かりますが、これを利用すれば、あと1年の在学で学士を取ることが可能となります。
この場合、プラス1年の在学で取得は可能ですが、実際は、単位を取得して、レポートを書いて、申請して、試験を受けることになるので、単位取得から学位授与まで更に1年ぐらい掛かります。
資格を取るための過程である勉強も大事という人も多いと思いますが、そうでない人は、裏ワザを使うことも有りだと思います。また、自分が受けるかどうかに関わらず、こんな裏ワザがあるというのを、探すのも結構楽しいものですよ。
中島秀和
コメント