【福島】資格を目指す3つの理由~完結編~

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資格難民再生プロジェクト読者の皆様、こんにちは。

日曜ライターの福島恵梨です。

 

 

前回は、「資格を目指す3つの理由」についてお話しさせていただきました。今回は、「資格を目指す3つの理由~完結編~」を私の経験からお話できたらなと思います。

 

 

1.苦難の連続、そして挫折。

 

 

読者様の中には、公認会計士の資格を目指している方もおられると思いますが、公認会計士試験の中で最も得点力を上げなければいけないのが「財務会計論」。一言でいうと簿記ですね。私は、この「財務会計論」がとても苦手で、いくら勉強してもなかなか点数が伸びませんでした。伸びないからこそ、必死に泥臭く、ひたすら勉強時間を増やし、がむしゃらに取り組みました。

 

 

その頃の私は、友人の誘いもすべて断り、毎日同じ服を着ても気にしない・・・、かろうじてスッピンでないだけマシ、そんな20代前半を過ごしていました。勉強以外のことなんて、どうでも良かったというか、考える余裕がなかったと思います。ただ、友人の誘いを断っていたのは、勉強第一ということもありましたが、社会人として一生懸命働いている友人に会う自信がなかったのもありました。

 

 

そして、1回目の試験には不合格。全く手も足も出ませんでした。

 

 

“次は絶対合格する!”そんな気持ちで再出発の2回目の受験を目指している時は、学費を賄うため塾講師のアルバイトをしながら試験勉強をしていました。「資格さえ取れば、今までの納得のいかない人生を全て挽回できる!!」たった1つ、この思いだけでまたもやがむしゃらに勉強を続けました。

 

 

ですが、受験勉強から2年経過してきた頃、時々自分自身が現実逃避するようになってきたのです。

 

 

毎日10時間、来る日も来る日も自分の苦手な所に向き合い続ける日々に嫌気が差し、「何で資格試験なんか目指しちゃったんだろう」「周りの友人は就職できていいな」「勉強しかしていない自分には何の価値もない」など、自分が勉強する意味を完全に見失いつつありました。

 

 

今振り返れば、点数が伸びない苦しさよりも、あるはずの目標を見失う苦しさの方がよっぽど苦しかったです。

 

「公認会計士になる」という目標があったはずなのに、本当はそこまでなりたいと思っていない自分に何となく気づき始めた時からの苦しさは今思い出すだけでぞっとします。思い返せば、そもそも他人の評価を得たいがためだけに目指したのだから、当然と言えば当然ですね。

 

 

こんな気持ちの中でも、「目指したからには合格する!」というド根性精神で何とか試験勉強をがむしゃらに頑張り、試験を迎えたのです。

 

 

 

2.やめる勇気

 

 

結果は、またもや不合格。

その時の心境を一言で言えば「限界」でした。勉強するのが限界、というよりも他人の評価ばかりを気にして自分の気持ちをごまかしながら努力を続けることが限界だったんだと思います。

 

 

ですが、ここらどうするかの選択もまた難しい・・・、「試験勉強を続けるか?」「試験勉強を辞めるか?」。

 

 

限界と言いながらも3年間続けてきた試験勉強をいきなり辞めるのも、実はまだ未練がありました。”もう1年続けたら受かるかもしれない・・・”という自分へ期待感と“社会に出て自分は一体何が出来るか、自分には居場所があるんだろうか”という不安感に襲われていました。

 

 

結局、私が選んだのは「辞める」という選択。

 

 

学費面など経済的なこともありましたが、それ以上に“自分の気持ちに正直になる”ということを選択したのです。正直、勇気は要りましたが、自分の気持ちと向き合い出した結論でしたので、決めたときはすがすがしい気持ちで前を向いていました。

 

 

3.度重なる体調不良から自分自身を見つめ直す

 

 

公認会計士を目指すのを辞めてからは、塾講師・アパレルの販売員などあらゆる職を転々としました。正直これから何に向かっていけばいいのかが分からなかったのでとにかく色んなことをしました。

 

 

どの仕事もやりがいがあり、それなりに楽しく働いていましたが、突然始まった度重なる体調不良に襲われ、数か月は無職の日々が続きました。職ナシの上に体調不良で思うように動けない自分自身が情けなく、自分自身の存在意義を完全に見失った数か月を送りました。

 

 

ただ、何もなかったからこそ、自分が出来ることを必死に探そうと再び自問自答をし始めたのでした。ノート数冊にも及ぶ自問自答の記録は今では私の宝物です。

 

 

自問自答を続けた上で、とにかく“自分の気持ちに正直になること”を意識しました。

 

 

専門学校時代の恩師と何度もセッションを繰り返しました。そこで出てきたのが「書道」というキーワード。6歳からずっと続けてきて、大好きだった書道。

 

 

字を褒められることが多くて、自分の字で喜んでもらえたことも幾度かあり、内面の声に耳を傾けた結果、筆文字を扱う仕事を自分の一生の仕事にしよう!と心から思えるようになったのです。

 

 

ここから私の「筆文字デザイナー」としての人生は始まりました。

 

 

 

4.資格試験を振り返る

 

 

結果的に、私は公認会計士にはなることができませんでした。

 

 

今でも、「あの時もう少し頑張ってたらなれたかもしれないのにね。」「資格なんか目指さずに、どこでも就職しとけばよかったのに。」と言われることもありますが、後悔はしていません。なぜなら試験勉強にがむしゃらに取り組んだ期間があったから“自分の気持ちに正直になる大切さ”に気づくことができたからです。

 

 

また、夢や目標を叶えるためには「○○を挽回してやる!」「○○を見返してやる!」というマイナスの感情だけでなく(時には必要な時もあると思います)、心からそれをしたい・好きでしている・資格をとった後のことを考えるとワクワクするなど、プラスの感情から出るエネルギーが必要不可欠なのだということにも気づけました。

 

 

私にとって資格試験は「自分自身と向き合う一つのツール」であったんだなと思っています。

 

 

一つの目標に向かって一心不乱に頑張る、これ自体はとても良いことなのですが、それが出来なくなってしまった時は、一度自分の心に問いかけて欲しいと思います。

 

 

「この資格、心から取りたいと思っているのか?」と。

みなさんがその資格をとりたいと思ったきっかけは何ですか?

 

 

そして、今目指している資格は「心から取得したい!」「取得した後の未来を考えるとワクワクする!」と思えるものでしょうか?夢や目標を叶えるためには、自分とのコミュニケーションによって、自分の気持ちを確かめる作業も必要なんだな、と今になってちゃんと理解できるようになりました。

 

 

もし、この記事を読んで共感出来る部分があれば、一度自分の気持ちを確かめる時間をとってみて下さいね。

 

 

数年前まで公認会計士受験生だった私が、筆文字デザイナーという道を歩むようになった道のりは以上になります。2回に渡り、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

次回からは、文具やノート術などお役立ち情報も取り入れていきたいと思いますので楽しみにしていて下さいね!

 

 

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【テーマ:道】

毎回、私が書いた筆文字作品を画像に載せています。前回の「夢」に引き続き、今回は「歩」という漢字をデザインして読者の皆様に贈ります。

 

アナタの道を一歩一歩しっかりと歩んでほしいという想いを込めて・・・。

 

福島恵梨

 

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