皆さん、こんにちは。中島です。
資格の話が出たときやインターネット上で、「資格をたくさん取っても意味がない」ということを聞くことがあると思います。本当にそうなんでしょうか。
たくさんの種類がある資格を一括りにして、結論を出せることではないですし、意味があることなのかどうかは、個人によって違います。
また、資格の使い方によっては、たくさん必要があることもあります。今回は、たくさん資格が必要な現場を紹介します。
1.ある汚泥焼却場の資格一覧
少し前ですが、ある事業所で資格一覧が目に入りました。その事業所で必要な資格ですね。書き出します。(1級・2級などの等級は省略します。必ずしも正式名称ではありません)
衛生管理者
ボイラー・タービン主任技術者
電気主任技術者
電気工事士
ボイラー技士
ボイラー整備士
危険物取扱者
下水道3種
酸素欠乏危険作業主任者
特定化学物質作業主任者
クレーン
フォークリフト
玉掛け
ガス溶接
アーク溶接
漏れがあるかもしれませんが、ザーッと見ただけで、15あります。似たような事業所に目をやると、消防設備士、公害防止管理者、職長・安全衛生責任者、高圧ガス製造保安責任者、建築物環境衛生管理技術者などの資格が必要なところもあります。以前、下水処理場の募集で、小型船舶操縦士というのを見たこともあります。
2.たくさんの資格があれば有利
事業所の人たちは、これらの資格のうちいくつかを持っています。稀に持っていない人もいますが……。私はここに書いた資格のうち8つ持っています。
このような事業所では、資格を多く持っていると有利になるのは言うまでもありません。
どのようなときに有利かというと、まず採用の時です。特に電気工事士、ボイラー技士、危険物取扱者の3つが基本セットと言われていす。最近は、設備の変化により、有資格者の必要なボイラーが減っていることから、必ずしもボイラー技士が必要ではありませんが、過去の慣例や知識を証明するということで、あれば有利のようです。
あと、会社や事業所によりますが、資格手当が付きます。500~20000円ぐらいでしょうか。
3.嫌なこともある
業界内で通用する資格がたくさんあると、採用や手当の面では良い思いをしますが、嫌なこともあります。
持っている資格によっては、会社内ではその事業所しか使えないことがあります。更にその資格の難易度が高ければ、異動できない可能性が出てくることだってあります。後任がなかなか見つからない資格もあるんですよね。
それから、妬みの対象になることがあります。
2級ボイラー技士しかいない事業所に1級ボイラー技士が来たら、何かと挑戦的な態度を取ることがあります。
仲の悪い人が、難易度の高い資格を取ると、周りの人に悪口を吹き込みます。「資格持っていても現場知らないと意味がない」「あの資格は経歴によっては申請で取れるから、あいつは申請で取ったので実力はない」などなど。
悪口だけならまだしも、新入りが「○○の資格を持っているから分かるやろ」と言われ、現場を教えてもらえなくて、数日で辞めたという話を聞いたことがあります。
これが特殊な例なのか、多々あることかどうかは知りません。ただ私が耳にしたのは1回や2回ではないですね。
このようなことがあったというのが事前に分かっていたら、対応のしようがあったかもしれませんので、事例として出しました。
中島秀和
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